ホルモン売るにも気を遣う時代。
皆さんは、やみつきホルモンを知っているだろうか。
ハツとガツに塩味を付けたものを乾燥させた、家飲みに最高のおつまみである。
それに留まらず、小袋に入っているという特性上、歩き飲みにも最高の性能を発揮する。
ビール瓶を片手に歩き飲みをしつつ、ホルモンを口の中でふやかしつつ味わう。
紛れもない至福のときである。
そして、期間限定商品というのは世の常である。
ガツをピリ辛にし、ハツを燻製にした「燃えつきホルモン」という商品があった。
そんな物が美味くないわけがない。
辛いものは酒に合い、燻製は酒に合う。この世の当然の理である。
しかし、期間限定が消えていくのも、またこの世の理である。
それはある程度の期間販売されたあと、期間限定として消えていったのである。
そしてこの間、セブンに寄ったときのことだ。
「そいつ」が復活していたのである。
しかし、「そいつ」はかつて見た姿とは違っていた。
それが上の写真である。
「やみつきホルモン ~旨辛&スモーキー~」
なぜ「燃えつきホルモン」というわかりやすく兄弟商品であり、かつ違いの分かる名前を捨ててしまったのだろうか。
もちろん、名前を見てノータイムでハツを口に放り込んだ俺は思った。
「辛くないじゃん!」と。
そう、燻製は「燃えつき」と呼ぶにはいささかニュアンスが違ったのである。
しかし、そんなことはパッケージ表面を見ればわかることである。
商品名も見ずに品物を買ってくる癖のある我が家のかあちゃんでもない限りは、それがクレームにはならないはずだ。
しかし、それが変更されていたということは。
「燃えつきホルモン」ではダメだったということである。
「お前、名前は変わっても中身は変わんねえな…」
そんなちょっぴりとした寂しさとともに、俺は酒を飲む。