良さ日記

スパークリング麦ジュースをこよなく愛し、ホップとポップを嗜む男の「良い物」紹介日記。

RPGもにわかならコードの耳コピも出来ない奴がUNAQREIAの好きなところを語ってみた。

UNAQREIA、ご存知であろうか。

 

2018年、めっきりソーシャルゲームに押され下火だった和製コンシューマーゲーム界に流星の如く現れ、そのストーリーの面白さとゲーム性、そしてその二つが予想もつかない形でその本性を表すことで2018年ゲーム業界の話題をかっさらったRPGである。

 

……という設定(ではないと思う)のdaph氏、ああああ氏、海秋氏のお三方により制作された架空サウンドトラックである。

 

 

silkwork-games.com

 

なんでしょうこの作り込みは。架空のものこそ細部までこだわるべき、そうすることでこの世に影が表れる……そんな鬼気迫る勢いすら感じる。この世にUNAQREIAというゲーム「だけが」ないのだと。

 

 

 

そんなCDですが、いつの間にやらサブスクリプションで聴けるようになっていたので聴き返しながら好きなところをちょいちょいと語っていきたいと思いつつという感じ。良かったら流しながら読んでいただけると嬉しい。

 

まずタイトル曲。前触れ無く入るピアノのオクターブがタイトルロゴを感じさせる。みんなにも見えるよね?よしよし。希望あふれる旅立ちではなく、ちょっと悲壮感のある旅立たないといけないという決意を感じさせるフレーズである。

 

しかしそれが主人公であろうラルフのテーマ、そして始まりの街たる中央としユースティティアで裏切られる。なんて明るいフレーズなんだ、と!そうすると、悲壮にくれた旅人は僕たちではないということになる。とすれば、一体それは誰なのか……

 

そんなことを考えつつ聴きすすめると、「おやすみ」という曲に驚かされる。そこまで作るのか!作っちゃうのか!宿屋での会話の後、電気が暗くなりつつ流れるあの曲じゃないか!

 

この曲が次のメイン格キャラの曲であるヴァルダ―のテーマの前に入っていることを考えると、ラルフはこの街に「おやすみ」を言える誰かがいるのだろう。それがどんな奴か、なんてことを考えるのも一興だ。

 

ヴァルダ―はベースとオルガンが印象的な、ちょっとキザったらしい曲である。こういうキャラが本気で恋をするのが俺は大好きなんだ。知っているぞ。

 

そして切迫,encounter#1,勝利!という一連の流れ。2キャラ目が合流しての初戦闘の流れ……さてはヴァルダ―、追われてたか?札付きか?いやしかしこういう奴は勘違いされ屋かラスボスの二択なんだよな……なんてことを思いながら聴くことが出来る。

 

ルネのテーマ、それ自体はどことなくオリエンタルな、ほんのりとした神秘を感じさせるいかにも巫女然とした曲なんだけれども、PVのセリフ、そしてその次に唐突に入り込んでくるPrologueという曲。それまでと違う悲しげなメロディ。このキャラ、どうも「なにか」有りそうなんだよな……そしてタイトル曲の引用。もしかするとルネがこの話の核心を握っているのだろうか。

 

2番目に訪れることになる水の都カリタスはピアノのイントロというラインで繋がりつつも、全体的に優しげな雰囲気である。そんな妄想を補強するえっ?という曲。誰かが頓珍漢なことを言っている会話中に流れる、そんな雰囲気の曲だ。バカ話でもしながら歩ける、そんな街なのだろう。

 

そして水竜の洞窟。どう考えたって名前だけ見れば倒すべき相手のような名前であるが、どうにも捉えどころのないメロディと音使いである。この竜はきっとメチャクチャ搦め手を使ってくる敵か、すごい飄々としてるけどメッチャ頭が良くて良いものくれる味方かどっちかなんだろうな。

 

そうすると今度出てくるのは新政府ユグドラである。ユグドラシルから取られただろう名前と新政府という文字、そして軍!という感じのメロと音使い。急進派が革命を起こし、新政府を勝手に名乗ったんだろうという想像が容易に出来る、そんな曲である。お気に入りの曲。このあたりできっと小競り合いをしたり、止めたりと戦闘曲が出突っ張りなんだろうなあ。

 

森の街スペスとナディア、精霊の森はこのストーリーのさわりに「マナ枯渇」「コロニー移住」という言葉が出てきたことを考えると、なんとなくこのあたりでもストーリーの根っこに近いところに触れるような気がしてならない。なんとなく魔法に溢れてそうなイメージの湧く曲順である。本当は解決できるはずだったのではないか、みたいなね。ユグドラシルも樹の名前だし、何らかの繋がりがあるんじゃないか。それがどこからきているのかはわからないけど……

 

ちょっと長くなりそうなので憩いの時を聴きながら続きは後編に持ち越しましょう。最近レビュー長すぎて2つに分けること多いね。こういう曲が入ってくると、あ~これが最後の安息か……って気持ちになる、そういうテイストをドンピシャで表現しててほんとすごい。

 

ではまた!